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Geogebra(中学)
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中学の内容に関する補助教材です。

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素数(Prime Numbers)と合成数(Composite numbers)

  • 1より大きい整数 \( n \) が1と \( n \) とのほかに (正の) 約数をもたないとき, \( n \) を 素数 といい, 2以上の整数で素数でないものを合成数という.
  • 2以上の任意の整数は少なくとも1つの素数の約数をもつ.
  • 合成数 \( n \) は2以上の \( \sqrt{n} \) を越えない約数をもつ. 即ち, 自然数 \( n \) が \( \sqrt{n} \)を越えない最大の整数以下のすべての素数で割り切れなければ, \( n \) は素数である.
  • 任意の合成数は素数の積の形に表すことができ(素因数分解), 積の形はただ一通りに決まる (素因数分解の一意性).

: 1は素数ではない.

 

約数と倍数

  • 整数 \( a \) が整数 \( b \) で割り切れるとき, \( a \) を \( b \) の倍数, \( b \) を \( a \) の約数という.
  • 2つ以上の整数に共通な約数をこれらの公約数といい, 公約数のうちで最大なものを最大公約数という. 公約数はすべて最大公約数の約数である.
  • 2つ以上の整数に共通な倍数をこれらの公倍数といい, 正の公倍数のうちで最小なものを最小公倍数という. 公倍数は無数にあり,すべて最小公倍数の倍数である.
  • 2つの整数 \( a, b \) の最大公約数が1のとき, \(a\) と \(b\) とは互いに素であるという.

注1:~ 1はすべての整数の約数で, すべての整数は1の倍数である.
注2:~ 0はすべての整数の倍数だが, いかなる整数の約数でもない.
注3:~ 最大公約数を , G.C.D.(Greatest Common Divisor の略) 或いは, G. C. M. (Greatest Common Measure の略)といい, 最小公倍数を L. C. M. (Least Common Multiple の略) と略記する.

 

整数とその性質

整数について、たいせつな事柄は、次のようなものが挙げられる.

  • 除法の基本法則:2つの整数 \( a, b  ( b > 0 ) \) に対して, \( a=bq+r   ( 0 \leqq r < b) \) を満たす整数 \( q, r \) がただ1通り定まる.
  • \( a=bq+r \) と表したとき,\( q \) を, 「 \( a \) を \( b \) で割ったときの」, \( r \) を剰余 (余り) といい, \( r = 0 \) のとき, \( a \) は \( b \) で割り切れる (整除される) という.
  • 整数の剰余による分類について:~\( p \) を2以上の整数とするとき, すべての整数は \( p \) を基準として, つぎのどれかの形で表される.
    \[ pn, pn+1, pn+2, \cdots\cdots, pn+(p-1)     ( n は\text{整数} ) \]
    すなわち, 整数全体の集合 \( \mathbb{Z} \) は, \( p \) で割った余りによって \( p \) 個の組に分類される. これを法 \( p \) による 剰余類 という.


\( p=2 \) とすると, \( 2n \) (偶数) と \( 2n+1 \) (奇数) の2つの類に分類され, \( p=3 \) とすると, \( 3n,\ 3n+1,\ 3n+2 \) の3つの類に分類される.

参考: \( p=2 \) のとき, \( 2n, 2n-1 \). \( p=3 \) のとき, \( 3n, 3n \pm 1 \) という表し方がよく用いられる. これは \( 2n-1=2(n-1)+1,~~3n-1=3(n-1)+2\) として得られる形である.

 

整数(Integers[独:Zahlen(Zahlの複数形)]

2つの 自然数 \( a, b \) に加法, 或いは, 乗法を行った結果は, 1つの自然数である(自然数は, 加法について閉じている.また, 自然数は, 乗法について閉じている)が 減法および除法を行った結果は必ずしも自然数にならない.
そこで, \( a = b \) や \( a負の整数を考え, 数の概念を拡張する.この自然数, \( 0 \) および負の整数の3つを総称して整数という.

  1. 整数全体の集合 \( \mathbb{Z} \) は加法および減法について閉じている.
  2. \[ \forall a\in \mathbb{Z}, \forall b\in \mathbb{Z} \Longrightarrow a\pm b\in \mathbb{Z}\]

  3. 整数全体の集合 \( \mathbb{Z} \) は乗法について閉じている.
    \[ \forall a\in \mathbb{Z}, \forall b\in \mathbb{Z} \Longrightarrow ab\in \mathbb{Z}\]

 

自然数(Natural Numbers)

自然数は, 我々が幼児期にもつ最初の数の概念であり, 自然数全体の集合 \( \mathbb{N} \) は以下の演算について閉じている.

  1. 自然数全体の集合\( \mathbb{N} \)は加法について閉じている.
  2. \[ \forall a\in \mathbb{N},\forall b\in \mathbb{N} \Longrightarrow a+b\in \mathbb{N} \]

  3. 自然数全体の集合 \( \mathbb{N} \) は乗法について閉じている.
  4. \[ \forall a\in \mathbb{N},\forall b\in \mathbb{N} \Longrightarrow ab\in \mathbb{N} \]

\( \forall a\in \mathbb{N} \) は, 「自然数 \( \mathbb{N} \)から任意の数 \( a \)を取り出す」という意味である. \(\forall \) の記号はAny或いはAllの頭文字を図案化したものといわれており, 「\( \mathbb{N} \) からどんな数 \( a \) を取り出しても」と平易な言葉で表現することも出来る.
また, 「閉じている」という表現は「集合」で用いられる用語で, 集合 S (例えば, \( \mathbb{N} \) )が, ある演算(例えば, 加法)について「閉じている」とは, S の要素をどのように好き勝手に取ってきても, その演算を施すと, 値は S の要素になるという意味である.